基本的な空気環境について、それぞれの説明をします。
それぞれの関係が判ってくると、何か対応した際の影響について理解・想像が出来る事が増えると思いますので、一項目としました。
素人の説明なので、欠けている部分もあると思いますが、逆に判りやすく理解出来る様に努めています。
〇環境条件
ウ 二酸化炭素の含有率 100万分の1000以下(=1000 ppm以下)
空気中に含まれる二酸化炭素の含有量になります。
外気に元々含有されており、その建物の所在地や時間帯によって外気の条件も変わります。
外気としては、基本的に朝早い時間帯は含有量が少なく、時間が進むに当たって含有量が増える様です。二酸化炭素は人の呼吸でも増えますが、排気ガスにも含まれているので、高速道路が近くにあるなど車の交通量が多い場所では、高くなる事が多い様です。また、低い位置の方が含有量が高くなる事が多いため、空気取り込み口はビルの高い位置に設置されている事が多い様です。
空気環境測定では、空気取り込み口等関係無く測定する事が多々ありますが、実際の数字の増え方等を確認する場合は、空気取り込み口の近くで測定した方が、正しい数字を得られると思います。
温度
エ 温度 (1) 17℃以上28℃以下
言わずと知れた温度です。外気によって温度が変わります。
人も発熱しますし、パソコンも発熱します。最近の全員がPCを持っていて作業をしているのが当たり前の会社では、年中冷房の企業も多い様です。
クールビズ・ウォームビズで空調の設定温度が決まっていたりしますが、提議されているのは、空調の設定温度では無く、室内の温度の目安です。空調の設定温度にピッタリと室温はならないので、空調の設定温度は、空調機の能力や室内環境に応じて変更して良いはずです。
また温度は、以下の相対湿度にも関係します。
相対湿度
オ 相対湿度 40%以上70%以下
湿度には絶対湿度と相対湿度の2種類の湿度があり、空気環境で定められているのは、”相対”湿度です。以下の空気線図を見て頂ければ判りますが、絶対湿度は一定でも、温度の変化によって、相対湿度は変わります。(一般的に温湿度計で表示される湿度は相対湿度です。)その為、冬で寒いからとガンガンに暖房を掛けると相対湿度が下がり、20℃40%で空気環境条件を満たす絶対湿度になっている場合でも、室温が22℃になると空気環境条件が未達。という結果になります。
温度 上昇 → 相対湿度 下降
温度 下降 → 相対湿度 上昇
※空気線図※
RA/OA
RA:Return Air
OA:Outdoor Air、もしくはOutside Air
との事です。OAが室内の空気かと思ったら、OAが外気、RAが室内から戻ってくる空気(室内空気)です。
〇室内環境
・勤務者/人
人は呼吸をするので、Co2を発生させます。その為、室内に人が居て、外気との循環が行われていないとCO2含有量が上昇していきます。
また、人の呼気には水蒸気が含まれている為、絶対湿度も上昇します。そして人間は生きていると発熱しますので、室内の温度も上昇します。
そこまで影響無いでしょ。と思われるかも知れませんが、一人軽作業(事務作業)で106g / hの水蒸気を発生させると言われています。
330㎡×3m=990㎥、106g×10人=1,060g、1,060g÷990㎥≒1.07g
約100坪のオフィスで、空気の入替を行わないと1時間で1g/㎥の水蒸気を増加します。
人が室内に居てCO2含有量が上昇するので、空気環境条件にCO2含有量が規定されていますので、そのつもり考えて下さい。
逆に元々人が多数居た執務室内から、テレワークなどで人が居なくなり、冬場を迎えると前年と比較すると一気に湿度が下がります。
・パソコン/サーバなど
発熱しますので、温度を上昇させます。
・人の動きがある。
人が動くと風の流れが生まれ、室内の空気が循環される為、室内の空気環境を整えます。逆に人の流れが無い方が室内の空気に偏りが生じやすくなります。
・出入口/扉付近
出入口・扉の近くは扉が開く度に外気が入ってくる事になるので、外気の影響を受けやすくなります。室内の環境を整える為に、加湿器やエアコンが頑張っても、扉や窓が開きっぱなしになると、厳しいです。
・部屋の端っこ
空気が流れづらいので室内中央付近よりも余り良い数字が出ない事があります。
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